北朝鮮との国境 DMZ 非武装地帯/韓国 坡州市

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ソウルから電車で北に1時間程の距離に北朝鮮と韓国の国境があります。ソウル旅行のついでに、小旅行で見学に行ってきました。

DMZ

1950年に韓国と北朝鮮の起きた朝鮮戦争は終戦しておらず、約75年の間、停戦という形で現在まで至っており、韓国と北朝鮮の国境はDMZ(DeMilitarized Zone)に設定されています。
DMZは韓国と北朝鮮を隔てる軍事的緩衝地帯のことです。朝鮮戦争休戦協定によって設置され、両国の軍隊が直接的に接触するのを防ぐための非武装地帯となっています。幅は約4km、全長は250kmに及び、軍事的には一触即発の状況を抱えている緊張感のあるエリアです。
外国人はDMZはツアーに参加することで、見学可能です。

北朝鮮へと続く道路 封鎖されています。

DMZはフェンスと有刺鉄線で隔っている。

都羅展望台 展望台からの眺め 

韓国側の丘には展望台があり、北朝鮮の地、工業都市開城市を見渡せます。展望台には双眼鏡が設置されており、覗いて北朝鮮の生活を垣間見ることができます。
東側にはトランプ大統領が訪れた板門店があります。2023年に韓国へ旅行にきたアメリカ人が、板門店の境界線を渡って北朝鮮に亡命した事件があってから、板門店は一般開放されていません。わたしが訪れた2024年時点では再会の予定はないとのことでしたが、いつか再開されたら再び訪れたいです。
東側の北朝鮮側には張りぼての町があり、立派なビルが建っているが、誰も住んでいません。西側にある農村では北朝鮮の人が農作業をしているところを見ることができます。
晴れた日には、北朝鮮の国民が韓国からの電波を受信できないようにする電波妨害塔や、金剛山の頂上には、金正恩総書記の超巨大ブロンズ像を見ることができます。

旧展望台

双眼鏡からの眺め カメラで双眼鏡を除いて撮影
(左)国旗掲揚塔 北朝鮮の国旗が掲げられている。党の高さを北朝鮮と韓国で競っていたそう。
(右旧南北共同事務所 韓国と北朝鮮が共同で使用していた建物だったが、2020年に北朝鮮が一方的に警告を出し、爆破した。窓ガラスが無いのが見えます。

自由の村(パンムンジョム)

DMZ内に唯一存在する民間人居住地である「自由の村」。ここでは一般的な韓国の村と同じような生活が行われているのですが、周囲には多くの軍事施設が点在し、特殊な環境です。

特産品である高麗人参と大豆の畑

この地域に住みたがる韓国人はあまりおらず、韓国政府が支援をして住んでもらっているそうです。税優遇をされており、大豆や高麗人参農家は富豪が多いとのことです。

自由の橋


韓国戦争(朝鮮戦争)終了後に、捕虜交換のために使用された橋です。この橋は1953年、休戦協定が締結された際、捕虜となっていた兵士たちが「自由」を求めて南に戻るために渡ったことから、「自由の橋」と呼ばれるようになりました。橋の全長は約83メートルで、南北にわたる道の一部が封鎖されているため、橋の終点は封鎖されています。しかし、その先には北朝鮮の風景が広がっています。

訪問者が平和への願いをこめてメッセージを残していく。

北朝鮮の紙幣

北朝鮮の通貨は韓国と同じウォンだが、北朝鮮は世界の最貧国のひとつであるため、価値は低い。

韓国と北朝鮮の往来はできないため、北朝鮮の通貨が韓国で流通することはない。しかし、中国が北朝鮮の通貨を買いとり、観光客に売るために流通させているそうです。北朝鮮にとっては重要な外貨取得手段になります。

日本で有名な少女の像

韓国でたまに目に入ってくる像。自由の橋にも、なぜかありました。隣の椅子に座って記念撮影ができます。

Location: 韓国 坡州市

ソウルからDMZのツアーに参加しました。半日~1日かかります。外国人のみ参加可能でパスポートの提出が必要です。韓国人は参加できないようです。

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